AnimeJapan 2015

開催レポート

2015年3月20日(金)〜22日(日)の3日間、東京ビッグサイトにて開催した国内最大級のアニメイベント『AnimeJapan 2015』の開催レポートをお届け致します。

AnimeJapan 2015

AnimeJapan 2015大盛況のうちに閉幕!総来場者数12万人以上を動員!AnimeJapan 2016 来年3月開催決定!!

2015年3月20日(金)~22日(日)の3日間、東京ビッグサイトにて開催した国内最大級のアニメイベント『AnimeJapan 2015』は、目標としていた来場者数12万人を超え、大盛況のうちに閉幕した。
日本を代表するアニメ関連企業・団体が149社[メインエリア 138社 131ブース、ビジネスエリア 39社 38ブース]が出展。
メインエリアでは、アニメ作品展示、グッズ販売、多種多様なコンテンツやサービスのPR、ステージ展開など、個性豊かな出展ブースがAnimeJapan 2015を彩った。ビジネスエリアは、アニメの国際見本市の場として新たに設けられ、国内外の企業が商談や情報交換の場として活況の様相を呈した。
また、更に魅力的なアニメイベントを目指し、2016年3月25日(金)~27日(日)の3日間、東京ビッグサイトにて『AnimeJapan 2016』の開催を決定した。

AnimeJapan 2015 AnimeJapan 2015

AJ Night

様々なアーティストが出演した狂乱の前夜祭『AJ Night』を開催!

Live ActとDJが交互にアクトするイベントはステージ上に3つ用意されたスクリーンを駆使したVJも展開し、詰めかけた観客を熱狂させた。
開場直後からオープニングDJであるDJ和が様々なアニソンの神曲を連発しフロアを煽ると、Live Actのトップバッター、鈴木このみがハードなロックサウンドで会場の空気を一変させる。続くDJサイドはD-YAMA。4つ打ちビートにアニソンを叩きつけるように重ねる。
Live Act 2番手を務めたのは上坂すみれ。『七つの海よりキミの海』から突入し『閻魔大王に訊いてごらん』などを披露。間髪入れずにDJ WILDPARTYがプレイ。『ラブライブ!』の楽曲を中心としたファンを殺しにかかる選曲にいい意味で恐怖を覚えた。
Live Act 3番目は三森すずこ。ライブ初披露の『Wonderland Love』、デビュー曲『会いたいよ…会いたいよ!』など大切な曲を惜しむことなく披露。『ご注文はうさぎですか?』のキャラソンなども手がけるKai Kawasaki(p.m.works) は硬質なテクノ、ハウスサウンドで会場を挑発する。
次のLive Actで、バトンを引き受けた黒崎真音は『X-encounter』『楽園の翼』と圧倒的な歌声で観客を引っ張り上げ、デビュー曲『Magic∞world』をこの日だけのAJ Nightバージョンで歌唱。次のDJはアイドルマスター クリエイターズ。盛り上がらないはずがないアイマスのあの曲、この曲を畳みかけるように繋ぎ続ける荒技は一種の狂乱を作り出した。
そして、Live Actのトリ、LiSA。『Rising Hope』がはじまると観客が丸ごと入れ替わったかのような感覚に襲われた。圧倒的なステージングで『crossing field』『シルシ』を歌唱。
大トリはDJデュオ、motsu×DJ KAYA。最後の選曲『CYBER CYBER』が流れると、黒崎真音が、観客として来ていた八木沼悟志を引き連れ突然乱入。ALTMAメンバーが全員揃い、しかもパフォーマンスをするというサプライズに会場も大盛り上がり。強烈で濃厚な余韻を残し、イベントは終了した。

AJ NIGHT AJ NIGHT
AJ NIGHT AJ NIGHT

メインエリア

オープンシアター

アニメシーンを象徴する二大ジャンル「アイドルアニメ」「ロボットアニメ」を概括

Newtype編集部協力のもと、21日(土)の「アイドルアニメ」特集で選ばれたのは、『魔法の天使 クリィミーマミ』『アイドルマスター』といった、旧作、新作、キッズアニメ、ハイターゲット層向け作品など、ジャンルの広がりと歴史を感じさせるセレクト12作品。『ラブライブ!』の上映時には、劇中のライブシーンにあわせてペンライトを振る観客も散見され、作品に対するファンの熱さが垣間見えた。
22日(日)の「ロボットアニメ」特集で選ばれたのは、『マジンガーZ』『交響詩篇エウレカセブン』など、定番タイトルからシリーズ中の異色作まで、ジャンルの幅広さを感じることができる12作品。感動エピソードの上映後には、大きな拍手が客席から響いていた。
壁面にはアニメの年表を展示。国内外のアニメファンに対し日本のアニメの歴史像を呈示した。

オープンシアター オープンシアター

Production Works Street

『ガンダム Gのレコンギスタ』ができるまでを一望

TVアニメーション『ガンダム Gのレコンギスタ』を例にとり、アニメーション制作の各工程を、豊富な資料で紹介する展示企画。同作品スタッフ陣のプロフィール、Q&Aも併せて展示した。
展示は、作品の大元となる「企画」に始まり、「脚本」「絵コンテ」「キャラクターデザイン」「原画」「動画」「背景」「CG」「仕上げ」「撮影」「編集」「音響」「ビデオ編集」と順をおって展開。スタッフの机再現やガンプラを使ったマンガ展示等、目で見て楽しむことができる企画にもなっていた。完成したフィルムの上映と、「商品展開」として各種アイテムの展示も行われており、作品づくりの入口から出口までを一気に体感することができた。

Production Works Street Production Works Street

クリエイター体験講座

こちらのレポートは下記リンク先よりご覧ください。
http://animeanime.jp/special/396/recent/

コスプレイヤーズワールド

コスプレイヤーズワールドに多くのコスプレイヤーが集合!

前回に引き続き、コスプレイヤーズワールドを展開。今回は更衣室や屋外エリアが前回より広くなり、昨年より多くのコスプレイヤーが会場を賑わした。また前回好評だったアニメ作品公式シチュエーションは、『月刊少女野崎くん』『艦隊これくしょん-艦これ-』『黒子のバスケ』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』と人気作品が並んだ。他にも「レインボー」や「マグショット」「KEEP OUT」といったオリジナル背景も用意。いずれも撮影をする方が列を作り、大盛況となった。さらに1時間1,000円でコスプレを体験できるコスプレチャレンジも実施し、人気を呼んだ。
様々な作品キャラクターがエリアを歩いており、コスプレする人も見る人も楽しんでいる様子が窺えた。

コスプレイヤーズワールド コスプレイヤーズワールド

チャリティオークション

レアグッズから「二次元に行ける権利」や「似顔絵を描いてもらう権利」まで多数出品

チャリティーオークションでは、出展社・関係者より貴重なグッズが多数提供され、新旧さまざまなアニメ作品から、AnimeJapan以外では手に入らないものばかりが並んだ。
『境界のRINNE』等、未放送作品からの出品や、『グリザイアの果実』『結城友奈は勇者である』といった、最近のアニメを語る上では欠かせない作品からの出品、『さばげぶっ!』からは主要キャラクターの等身大パネルが出品され、大きな注目を集めた。
また、今回は落札者がアニメの世界へ行ける「二次元に行ける権利」として、『機動戦士ガンダム』『宇宙戦艦ヤマト2199』、「似顔絵を描いてもらう権利」には『ちびまる子ちゃん』が出品。ファンとしてはたまらない企画になっていた。
落札金は、震災復興やさまざまな支援を目的とした義捐金として支援団体に寄付される。

チャリティオークション チャリティオークション

謎解きゲーム

限定クリアファイルをプレゼント!さらに、最新アニメの限定情報も解禁!

昨年に続いて「謎解きゲーム」を開催。謎を解くと最新アニメの限定情報が公式での解禁よりも早く手に入るという昨年よりも一歩アニメ作品に踏み込んだ内容で実施した。
エンタテインメントたっぷりのストーリーは、『妖怪ウォッチ』や『美男子学園地球防衛部LOVE!』などを手掛ける高橋ナツコが脚本を務め、オリジナルキャラクターのイラストをまあこが手掛けた。
そのうえ手に入る情報は、新しいアニメのストーリー設定やイベント情報と気になるものばかり。更にAnimeJapan限定特製クリアファイルがもらえるとあって人気を呼んでいた。
自由な時間で楽しめる「謎解きゲーム」は、“AnimeJapanは色々な方法で楽しめる”ということを象徴する企画となった。

謎解きゲーム 謎解きゲーム

コラボレーションショーケース

ガンダム×金屏風!? アニメと伝統工芸の可能性を追求するコラボショーケース

コラボレーションショーケースでは、「アニメ×伝統芸能」と「アニメ×47都道府県」の、2つの軸をテーマにした企画展示・販売展開を行った。
『機動戦士ガンダム』と「屏風」のコラボレーションによるガンダムとシャア専用ザクを描いた特製金屏風をはじめ、『ガールズ&パンツァー』と茨城県を代表する焼き物「笠間焼」のコラボによるフリーカップなど、AnimeJapan 2015のために特別に制作された計7アイテムのグッズの展示・即売を実施した。また伝統工芸グッズの制作フロー紹介展示も行い、多くの来場の注目を集めた。
また、「アニメ×47都道府県」の展示企画は、全国各地でのコラボ実績を日本列島の立体地図上で紹介し、現在の日本のアニメーションビジネスにおける、地域色の重要性があらためて感じられる空間に仕上げ、より一層のコラボ展開の加速を応援するコーナーとして展開した。

コラボレーションショーケース コラボレーションショーケース
©創通・サンライズ

海賊版対策

AnimeJapan 2015は海賊版対策に注力。「MAG PROJECT」をブースにて展開。

メインエリアにて、海賊版対策に取り組む「MAG PROJECT」ブースを出展。会場のアニメファンに、正しく作品を愛してもらうよう訴えた。
「MAG」とは“Manga-Anime Guardians”の略で、これは近年深刻さを増している海賊版被害に対応するために発足した、出版社とアニメ関連企業が業界の垣根を越えて取り組むプロジェクトだ。アニメ・マンガを正しい形で楽しんでもらい、制作現場を活性化することを目的としている。
ブース内で目を引いていたのは、コラボレーションイラスト「JOIN US,FRIENDS」のビッグパネルや、ブース内のモニターにて公開された普及啓発ムービー「Thanks, friends」。パネルを撮影するとコラボレーションイラストのクリアファイルをプレゼントする施策の実施や海賊版ではなく正しい形で作品を守り育ててきたファンに「ありがとう」と人気キャラクター達が感謝を告げる動画の公開で、多くの来場者に海賊版対策の意識啓蒙を行った。

海賊版対策 海賊版対策

ファミリーアニメフェスタ

子どもたちが見て、触れて、体感して楽しめる「ファミリーアニメフェスタ」開催!

ファミリー専用入口から入場すると、大勢の子どもたちで大にぎわい。プリキュアなどのコスプレをした子どもたちもいて、お祭り雰囲気を存分に楽しんでいた。AnimeJapan全体ではとても人が多いので、子どもにとっては移動するだけで大変かもしれないが、このエリアは親も子も安心して作品に触れることができるのが魅力だ。
「ファミリーステージ」では常時何かしらのステージが行われ、ダンスやクイズ、握手会など、どのステージも子どもたちが大はしゃぎで楽しんでいる姿が印象的だった。
「アニメを作ろうコーナー」では、自分が描いた絵が動画の一部となって動き出した瞬間には、子どもたちは飛び跳ねながら喜んでいた。
他にもスーパーボールすくいやアクセサリー作りなどアニメ縁日と題した「プレイコーナー」や大好きなキャラクターと一緒に写真が撮れる「キャラクターグリーティング」、「写真を撮ろうコーナー」など子どもたちにとって一日中楽しめる内容で展開した。

ファミリーアニメフェスタ ファミリーアニメフェスタ

ステージ

RED/GREEN/BLUE ステージ

こちらのレポートは下記リンク先よりご覧ください。
http://animeanime.jp/special/393/recent/

Anime+ステージ

こちらのレポートは下記リンク先よりご覧ください。
http://animeanime.jp/special/394/recent/

セミナーステージ

こちらのレポートは下記リンク先よりご覧ください。
http://animeanime.jp/special/395/recent/

オフィシャルグッズ

コラボアイテムから「AJガチャ」まで、オフィシャルグッズが好評!

アニメイトブースにて、AnimeJapan限定のオフィシャルグッズ販売を実施。
カウンターには、作品同士の枠を超えてコラボレーションした『「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」×「GOD EATER」』ラバーストラップと『「うたの☆プリンスさまっ♪」×「月刊少女野崎くん」』アクリルストラップ、「京都・西陣織元」という異業種とコラボした「アイドルマスター シンデレラガールズ」アクリルストラップ、アニメ制作をテーマにした「SHIROBAKO」ステーショナリーセット、作品のイメージに沿った「ご注文はうさぎですか?」カップ&ソーサーセット、会場のRGBステージをモチーフにしたTシャツなどが並んだ。AnimeJapanオリジナルグッズを求めるユーザーでブースが賑わった。
また、全30種類もの人気アニメタイトルのイラストが描かれた特製バッジをAJガチャとして販売し、こちらも大盛況だった。

オフィシャルグッズ オフィシャルグッズ

ビジネスエリア

ビジネスエリア

新たに設置した「ビジネスエリア」が盛況。出展者・来場者からも好評。

開催2回目の今年からは、日本を代表するアニメの国際見本市の場として新たに「ビジネスエリア」を設けた。一般来場者が中心となる「メインエリア」より1日早い3月20日にスタート、金曜日と土曜日の2日間にわたり、ビジネスに特化したエリア展開を行った。
国内を中心に約40社強が出展したエリアは、終日大きな賑わいを見せた。企業ブースではミーティングを重ねる姿が多く見られたほか、会場内のミーティングスペースもつねに商談するビジネスマンにあふれ、またアニメコンテンツの購入を検討する海外から来場したバイヤーの姿も目立った。
また、主催者施策として始めて設けた、「アニメビジネスコンシェルジュ」の相談窓口には、これからアニメビジネスに取り組みたい国内企業の方々が多数訪れ、今後の更なるアニメビジネスの可能性を感じることができた。
ビジネスのための静かな環境や平日開催が好意的に受け入れられ、ビジネス目的の来場者は2,500人にも上り、アニメビジネスの情報交換の場として活況の様相を呈した。

ビジネスエリア ビジネスエリア

レセプションパーティー

アニメビジネス懇親会でビジネスネットワーキングも。

3月20日(金)の夜、AnimeJapanが招聘した海外バイヤーや国内外のアニメ関係者を招いたアニメビジネス懇親会(Reception Party)が行われた。ビジネスエリアでの商談とは異なりカジュアルな雰囲気でビジネス交流を深める目的があり、多くのビジネスパーソンが会話を重ねる姿が見られた。
AnimeJapan実行委員長の内田健二氏の挨拶では、ビジネスエリアを設けた趣旨を説明、そして1日目が大盛況であったことを報告した。そのうえで、AnimeJapan 2015で新たな交流や情報交換を深めて欲しい、またメインエリアでは日本の熱気を感じて欲しいとビジネスとファンイベントの組み合わさったイベントの特徴をアピールした。経済産業省メディアコンテンツ課の柏原恭子課長も来賓として姿を見せ、「日本のアニメは世界に誇るもの、重要な役割を持っている」と、日本の文化、そしてコンテンツ展開の役割の大きさと期待を語った。

レセプションパーティー レセプションパーティー

AJ×JETRO Anime Biz Match

ジェトロ開催の個別商談会、ビジネス関係者が積極活用

企業出展が中心となったビジネスエリアと共に、アニメビジネスのマッチングに大きな役割を果たしたのが、日本貿易振興機構 (ジェトロ)が開催した「AJ×JETRO Anime Biz Match」である。ジェトロが招聘した海外企業の担当者に対して、日本の企業が申込を行いミーティングが行われる、ビジネスマッチング機能を持った個別商談会である。
ビジネスエリアの企業ブースが海外からのビジネスニーズに応えるもの、「Anime Biz Match」は日本のニーズを海外に届けるものと考えると分かりやすい。ふたつはAnimeJapanのビジネス機能の両輪となっている。更にジェトロは毎年招聘企業に工夫を凝らしている。今後ビジネスが広がりそうな企業をピックアップし、またビジネスのトレンドも敏感に取り入れている。アニメビジネス新興国を中心にメキシコ、ブラジル、チリ、トルコ、タイなどの企業が並び、日本のアニメを世界に展開すべく、積極的な商談が展開された。

JETRO BIZ MATCH JETRO BIZ MATCH

編集協力:株式会社イード アニメ!アニメ!編集部

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